スポーツのドーピングといえば、世代にもよると思いますが、100m走で幻の世界記録を作ったベン・ジョンソンのドーピング事件が有名です。
レースに二日後の薬物検査で筋肉増強剤の使用が発覚したベン・ジョンソンのレース結果は、当時の世界新記録となる9秒79でした。
しかし、ドーピングという違反をしたえ彼は金メダルを剥奪され、記録も末梢されたのです。
ドーピングという言葉はこれ以降、世間に広く認知されるようになったといいます。
しかも、1970年代から80年代にかけてはオリンピックを席巻した旧ドイツ民主共和国で、国家が組織的にタンパク同化ステロイドを摂取させていた事が発覚しています。
ドーピング検査は、1968年のオリンピックから導入されるようになりました。
しかし、それでも薬物を使う選手はいなくならなりませんでした。
最も多く薬物が妖精と判定されたのは北京オリンピックだそうです。
日本でもレスリングの北村選手が選抜選手権で優勝した直後に行われた検査でドーピングが発覚し、オリンピック出場が絶望的になるということもありました。
現在、日本では「日本アンチドーピング機構」という機関によって、200種類以上の薬効成分が、検査対象として定められています。
しかも、不正防止のために、トイレにカメラが設置され、上着を脱ぎ、下着も膝下まで下げ、同性の検査員が凝視する目の前で尿を採取しなくてはならないようになっています。
ここまで厳重にしていると、ドーピングを行う選手はまず現れないと思われますが、風邪薬に含まれる成分でドーピングに引っかかってしまうケースもあります。
そのように選手本人にその気がなくても検査に引っかかる可能性はあるため、選手もトレーナーもドーピングについての知識と高い意識が要求されます。
また、薬物によるドーピングがだめなら、と近年発明され、問題視されているのが「遺伝子ドーピング」です。
これは、ホルモンなど、重要な生理的機能を持つタンパク質を作り出す遺伝子を体内に導入することで、筋力が強化されるというものです。
動物実験ではマウスの筋力が30%も強化されたということですから、人間にも効果がありそうですが、導入する遺伝子によって赤血球が増えすぎて血栓が起きたり、脳に癌ができたりと、副作用が発生していて、まだ人体での使用はされていないそうです。
それでも遺伝子ドーピングが注目されているのは、薬物のドーピングに比べて発見されにくいと考えられているためです。
血液や尿に痕跡が出にくいため、選手やトレーナーの関心は高いようです。
このようなドーピング問題がある一方で、ドーピングの効果は目覚しいので、競技以外で筋力を必要とする職業、例えば警察などではドーピングをしてもいいのではないかという声もあります。
ただ、推奨されていないのは健康面の問題もあるからでしょう。
実際オリンピックでドーピングをした選手が死亡したという事件も起きています。
また、死亡していなくても、骨に障害を持つなどの副作用で苦しんでいる人もいるそうです。
このように、ドーピングは選手でなくてもやはり危険なため推奨されるようにはならないでしょう。
それでもドーピングがなくならないのは超人を求める人間の欲求が生み出すものなのでしょうか。
ただ、現状は選手の場合、ドーピング検査を潜り抜けるのは不可能でしょうし、永久に強くなるならともかく一時的な力のために健康を損なうのはどうかと思います。
その他のドーピング事件、BBC NEWS JAPANより抜粋↓
2021年の東京オリンピック(五輪)を前に行われたドーピング検査で、中国の競泳選手23人が陽性となりながら、大会への出場が認められていた。検体の「汚染」が原因だとする中国の反ドーピング機関(CHINADA)の判断を、世界反ドーピング機関(WADA)も容認していた。独放送局ARDと米紙ニューヨーク・タイムズが20日に報じた。
報道などによると、中国の競泳選手たちは東京五輪の7カ月前に実施されたトレーニングキャンプ中のドーピング検査で、狭心症を防ぐ薬物トリメタジジンが検出され陽性となった。
しかし、CHINADAは選手たちが同薬物を意図せず摂取したとして、いかなる処分も科さないことを決めた。

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